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スプレー缶の処分 気を付けないと爆発する!?

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こんにちは。理系かあさんです。

鍋の季節でカセットコンロを使うことも増えてきまして、ガスの空き缶が増えてきたので来週回収に出します~。

スプレー缶、処理がめんどくさくってお家に溜まってませんか?

まとめて処分したいところかもしれませんがそれは危険かもしれません。

ちなみにうちの地域は「使い切って穴をあけずに廃棄」する地域。

タイムリーに北海道でLPGのスプレー缶が原因と思われる爆発事故があったので処分方法やどうなったら爆発してしまうのか?などをまとめてみてます。

 

言いたいことは一つだけ・・・

ガス抜きするなら室内はダメ!絶対!です。

スプレー缶の捨て方ルールとは?

お住まいの自治体で違ってくる捨て方のルールですが、どの自治体でも共通の事項があります。

それは

使い切って捨てる!

ということ。

中にガスが残っていることによって、直射日光の熱で容器が変形、爆発してしまったり、ゴミ収集車が爆発・出火してしまう事故が相次いでいますのでこれだけは必ず守るようにしましょう。

過去、回収業者の方がなくなった例もあります。

なお、使い切った後にそのまま捨てていいのか、穴をあけないといけないのか、は自治体によって異なるのでしっかり調べてから捨ててくださいね。

ちなみに最近は穴あけ時の静電気による火災事故が頻発しているため、穴を開けなくていい自治体が増えつつあります。

中身があるものの処分

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とはいえ、「使い切って捨てる」っていっても、もう使わないんだよ!この大量の残りどうしよう!って時ありますよね。

そんな場合の処分法をまとめました。

製造メーカーに引き取ってもらう

大量に残っているけど自分で処分するのは怖いなんて場合に便利なのが製造メーカーでの引き取りです。

送料は大体の場合自己負担になりますが、ほとんどのメーカーは引き取って処分してくれます。

同じメーカーの製品がたくさんある場合には便利な方法だと思います。製品に記載のお客様窓口にお問い合わせするのが早いです。

ただ、スプレーは航空便に乗せられないため、送り方に注意する必要があります。

メーカーの指示に従いましょう。

自分で排出する

※たくさん残っているときにいきなり穴をあけるのは絶対NGです。

※火気厳禁です。室内NGです。

たくさん残ってるのに、面倒臭いからと中身を抜かずに穴をあけると、中身が噴出して超危険です。

万が一静電気が発生してしまった場合、中身が大量に残っていると火炎放射器化+爆発の恐れがあるので絶対にやめましょう。

 

ガス抜きをするのは、乾燥した日などは静電気も起こりやすく、危険なので出来れば湿度の高い日ががおすすめです。

また、出したガスが自分の部屋の中や人の家に入ってしまっては本末転倒なので、あまり大量に一気に処分しないようにしてください。

空気中にそのまま放出する

デオドラントスプレーや消臭スプレーなどそもそも空気中にまくものであればそのままスプレーして放出するのが一番楽で速いです。

ただし必ず風通しの良い戸外で、風上から風下に向かって噴霧します。

シューっという音が出なくなるまで出せばOK。

長時間噴出していると気化熱で缶が冷たくなるので凍傷に注意してくださいね。

※個人的にはにおいがきついものはこの方法は推奨しません。

香料のにおいが強くなりやすく、咳がでるなど体調を崩す場合があるので、紙などにしみこませる方法のほうが良いと思います。

製品によりますが「自動排出ボタン」がついたものもありますよ~。

ナイロン袋などの中に出す

※こちらも必ず戸外で行ってください。

殺虫剤や防水スプレーなど吸い込むと危険なもの、塗料などの場合はなにかにしみこませて捨てる必要があります。また、香りつきの製品もこちらの捨て方を推奨します。

用意するもの

・マスク(できれば活性炭フィルターのもの)

・新聞紙もしくはトイレットペーパー、いらない布

・ナイロン袋

・手袋

・小さめの段ボール、もしくはバケツ

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■手順

①マスクをつけます。においがきついものの場合は活性炭マスクがオススメですが、なければ普通のマスクを2枚つけてもいいと思います。

②手袋をして、段ボール(もしくはバケツ)にナイロン袋をセット。

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③トイレットペーパー、もしくは新聞紙を置いてそこにスプレーの噴射口をピッタリつけてスプレーします。

離してスプレーすると辺りに飛び散るので注意。

バケツや段ボールがなければナイロン袋に直接スプレーしてもOK。

ただ、スプレーの成分によってはナイロン袋に穴が開くので注意が必要です・・・

トイレ掃除スプレーとかシール剥がしスプレーとかでリモネンとか入ってると多分溶ける・・・。その場合は油に強い袋を使うしかないです(;'∀')

④しばらく放置する

液体を出した袋には可燃性のガスがたまっているので、しばらく放置してから包んで捨ててください。液体が垂れないようなら、バケツを外してできるだけ口を開いておいておくのがいいです。

しばらくは静電気も厳禁なので、待っている間に隣で缶に穴あけ!とかもダメ絶対!ですよ!!

あと疲れた、一服~も当然NGです。

信じられない話ですが、習慣って怖いものです。

ウッカリやりがちらしいですぞ。

実際スプレーの穴あけ火災事故の火元がたばこってケース多いそうです(´・ω・`)

穴を開ける(※自治体による)

必要な自治体の場合は穴をあけます。

釘&トンカチで・・・という方もいらっしゃるかもしれませんが缶が丸いので結構狙いが外れたり滑ったりしやすく、けがのもとになりやすいのでオススメしません。火花も散ることがあるので爆発のもとです。

 

女性でも簡単かつ、もしも少し中身が残っていても顔にかからない足踏み式がオススメです。

色々使ってきましたがこれがシンプルで一番使いやすかったです。

個人的には職場で使っていたのでなじみがあるパンチ式。

力がなくても簡単に穴があけられます。

残っている液が自分にかからないようにするために使用時は穴が開く位置に気を付ける必要があるのと、結構大きくて場所をとるのでちょっと玄人向けかなと思います。

室内でガス抜きをしてはいけない理由

ここまで捨て方を解説してきましたが、なぜ室内でガス抜きをしてはいけないかについてもまとめました。

換気されないため

LPGは都市ガスと違い、換気が難しいという特性があります。

その理由は簡単。空気より重たいからです。

ガスの種類
都市ガス LPガス

カセットガス

LPGスプレー

ミストスプレー
メタンが主
プロパン、ブタンが主
プロパン、ブタンが主
窒素や炭酸ガスが主
空気より軽い
空気より重い
空気より重い
空気とほぼ同様
燃える
燃える
燃える
燃えない

都市ガスは空気より軽いため、窓を開けたり換気扇を回すことで換気可能です。(とはいっても静電気でも発火するので使用前にあらかじめ換気しておくことが大事)

しかし、LPGは空気より重たいため、どんどん下に溜まります。

窓を開けたり、換気扇を回してもなかなか部屋の下の方の空気までは排出されません。

そのため、溜まりやすく、時間がたったからと油断をして火をつけると火災になる危険性が高いと言えます。

半日たっても換気されていなかった例もありますので、間違っても流しや浴室、玄関などでガス抜きをするのはやめましょう。

ガス抜きは絶対外で!ガス抜きできない時はメーカーに相談です。

ガス警報器が反応しない可能性がある

ガス警報器の設置位置は、ガスの特性に合わせて設置場所が決まっており、都市ガスエリアの場合は天井に、プロパンガスの場合は床面近くについています。

つまり都市ガス供給エリアの人が、「ガス警報器があるから大丈夫!」とLPG製品のガス抜きを部屋でやった場合、床近くで実際は爆発する危険な濃度に達しているのにガス警報器は反応しないという事態が起こります。

密閉空間では引火条件がそろいやすい

そもそもガス”だけ”では引火しないが・・・

都市ガスもLPガスも同様ですが、ガスが燃える、もしくは爆発するには2つの条件があります。

 ①火元があること

 ②空気と一定濃度で混ざり合っていること

専門用語でいうとこの燃える濃度のことを「燃焼範囲」といいます。

可燃性ガスは実は火元があるだけでは燃えません。

例えばLPGの主成分であるプロパンは約2~9%の割合で空気と混ざり合ったときに火が付きます。これ以下の濃度であれば火はつかないです。

 

ガス警報器は本来はこの下限に達する前に反応するようにできています。

 

ちなみに、カセットコンロ火災などでガスボンベが爆発しているじゃん!と思う方もいらっしゃるかと思いますがこれは2段階で爆発が起こっています。

①過熱で液体ガスが気化し質量が増大、缶の内圧が上がり缶が壊れてガスが出る→②ガスに引火、爆発的に炎上

すごい勢いでガスがまず飛び出してそれに引火するので広範囲に被害が及ぶ感じですね。

ちなみにミストスプレー(窒素ガスや炭酸ガス)は不燃ガスなので引火の心配はありませんが、ガスが残った状態で加熱されると缶の中で気体の体積が増えて容器が爆発する可能性があるので火であぶったり、直射日光が当たる場所での保管や、車の中に放置するのはやめましょうね。

爆発下限濃度は意外と低い

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例えばトイレでスプレーを使うと考えてみましょう。

1秒噴射で1g程度ガスがでるとします。

トイレの体積が2㎥(床が1m×1m、天井高さが2m)として、ガスが重いので下に溜まると想定。

下1/4(0.5㎥)が2%になる秒数って18秒程度です。

(計算に利用したサイト:濃度単位の変換 | 株式会社ガステック

 

トイレスプレーとかだと香りがかなりきつくなるのでありえない秒数かな?と思うんですけど制汗スプレーとかだと可能性がありますね。

体育の後の更衣室とかで締め切ってて、スプレーを散々使ったのちにちょっと悪ぶった子がたばこ吸っちゃおうもんならまぁ爆発します。

(なお、過去ガスパン遊びで爆発した事例はあります。参考:消防防災博物館:調べる-火災原因調査-

車の中で消臭スプレーを使ってたばこを吸って爆発!というケースもあります。

残量がたくさんあるスプレーを廃棄する際にも簡単にこれくらいの量は排出されちゃうと思うので室内では絶対にガス抜きしてはいけないんです。

まとめ

スプレーの処分法について知る限りのことをまとめてみました。

 ・使い切ってから廃棄する

 ・室内ではガス抜きしない

 ・個人で廃棄できない場合はメーカーに相談する

 ・ガス警報器は設置位置によっては反応しない

 ・火気厳禁

ただ、声を大にして言いたいことはエアゾール(スプレー)=危険、ではないということ。

きちんとルールを守って使えば、殺虫剤やその他いろいろなものを効果的に噴霧するのにこんなに安定していて便利なものはありません。

ハサミと頭は使いよう、エアゾールだけでなく、誤って使えば危険になるものはたくさんあります。刃物とかね。

取り扱い法を守って安全な廃棄をしましょう、というお話でした。